残光の彼方へ(水川寿也 作曲)

毎年、定期演奏会を締めくくる大合奏曲
第52回の最後を飾るのは「残光の彼方へ」(水川寿也 作曲)



“残光“とは星が煌めきはじめた日没後の空に残っている太陽の光のこと。
太陽のような力強さと、無限に広がる宇宙のような美しさの両方を表現しました。

残光 夕焼け


印象的なフレーズが多く“THE・現代邦楽!”といえるとってもかっこいい曲です!
(ここからかっこいいを連呼しますが、これが本当にかっこいい)


〇楽器編成
1年生3人、2年生4人、3年生4人の11人で
第Ⅰ箏(1人)
第Ⅱ箏(1人)
第Ⅲ箏(2人)
十七絃(1人)
第Ⅰ三絃(1人)
第Ⅱ三絃(2人)
第Ⅰ尺八(1人)
第Ⅱ尺八(2人)
を担当します。


〇曲の構成
第一楽章と第二楽章に分かれ、その間に第Ⅰ箏と第Ⅰ三絃によるソロがあります。

~第一楽章~
「残光の彼方へ」といえば、何と言ってもこの第一楽章の冒頭がかっこいい!!

力強く大地を駆ける様子を表現するため、フレーズ頭のアクセントにこだわりました。

各楽器の“アピールタイム”も豊富です。

これがまた良くて、特にⅠ、Ⅱ三絃の掛け合い的な部分は三絃のかっこよさが最大限に引き出されています。

弾き始めたころは、“この曲一章だけでもいいんじゃないかなぁ・・・”と思ったほど、魅力が盛りだくさんです。

~第二楽章~
箏・三絃ソロではそれまでとガラリと雰囲気を変え、しっとりと美しい神秘的な音色が響きます。

勢いよく駆け抜けた第一楽章の余韻から、和楽器らしい世界に一気に惹きこまれるでしょう。

ソロの雰囲気を引き継いだ尺八のメロディでゆったりと時が流れるように始まります。

この章全体で、新しい未来に向かってゆっくりと歩きだし、やがて全速力で駆け抜けるようなテンポの移り変わりを意識しました。

終盤はどんどん盛り上がり、11人が一体となった大編成らしい迫力があります。

最後に第一楽章のメロディが再び聞こえてくるとボルテージは最高潮に!


〇難易度
~箏~
まず通常の大編成曲に比べ第Ⅲ箏が難しいです。

Ⅲ箏というとリズムを刻んだり裏で伴奏をしたりすることが多いですが、この曲では最初に単独で目立つメロディを担当するのがⅢ箏! 

ここでイメージが決まってしまうと言っても過言ではない大切な役割です。

他の部分でも目立つことが多く、例年のように1年生2人で担当するのは大変すぎる・・・と言われていました。

そこで、豊富な箏上級生に経験者の1年生を迎えた今年、満を持して挑みました!

Ⅰ、Ⅱ箏はとにかく手が細かく、特に第二楽章終盤では3年生2人で必死の形相です。

他のパートがメロディを奏でる後ろでめまぐるしく別のフレーズを弾いています。

1人1パートなので何とかなっていますが、大人数の場合は合わせるのがかなり大変になると思います。

~十七絃~
手の動き自体はそこまで難しくありませんが、ずーっと弾きっぱなしで休みがありません。

さらに箏、三絃の人数が多くそれぞれが違った動きをしていたりしてとても賑やかなので、その中でしっかりと存在感をだすことが大変そうです。

特に曲が盛り上がるところでは限界のさらに上の音量を求められます。

また各フレーズの合間に顔を出すことも多く、雰囲気を変えたり流れを作ったりするのに重要な役割を担っています。

~三絃~
Ⅰ、Ⅱどちらも普通~やや難といった難易度のようです。

曲全体としてノリやすいところが多いため、三絃らしいかっこよさを楽しめます。

重要な時にスクイやハジキが出てくるため、テンポが速くなると滑らかに弾きこなすのが難しいです。

第Ⅰ三絃はソロがあり、ここでは柔らかく繊細な音質を求められます。

箏と掛け合いになっているため、雰囲気をしっかりと合わせなければなりません。

三絃の魅力は力強くリズミカルなところでこそ、で、“箏のメロディをかき消してしまうから”と三絃に音量を控えさせるのはもったいないと考えました。

今年はⅠ、Ⅱ箏ともに3年生なので三絃には“思いっきり出していいよ!”と伝えてあります。頑張ります

~尺八~
尺八は大合奏曲として平均的な難易度のようです。

メインメロディを牽引したりここぞ!というかっこいい場面で目立ったりするおいしいパートです。

しかし箏、三絃に合わせてかなり遅いテンポで練習を始めたため、最初のころは息がもたず苦しそうでした。ゴメンネ

絃方が弾けるようになってくると、自然なテンポに上がって吹きやすくなる半面それに負けない音量が必要になります。

特に第Ⅰ尺八は1人しかいないので、音質や音程の正確さと音量の兼ね合いがとても難しくなります。


〇見どころ
前述のとおり、華やかでかっこいいところが多い曲なので“盛り上がり“を大切にしました。

一旦落ち着いてそこからグワッとクレッシェンドしたり、パート数が増えるのに合わせてだんだんと迫りくるようにしたりして、ビリビリするくらいの熱意をお届けします。

実はこの曲は選曲直後から、私たち三重大学邦楽部の将来が楽しみになるような演奏がしたいと思って進めてきました。

人数の都合上全員で演奏することはできませんでしたが、聴いてくれる人たちに“こんなに成長したんだな”“これからも安泰だな”と感じてもらえたらと思います。


残光 月

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江差追分(日本民謡)

定期演奏会の7曲目!
「江差追分」について紹介します。

  1. パート編成
  2. 曲の内容
  3. 難易度
  4. 気をつけて演奏するポイント
  5. 最後に



パート編成
一尺八寸管(筒音=D)の独奏曲です。
三重大学邦楽部顧問の新田先生と現役生で演奏いたします♪

曲の内容
日本を代表する民謡のひとつである「江差追分」は、北海道の江差町を発祥の地とした漁師唄です。

江戸時代中期に発生したとされており、信州の馬子唄と伊勢松坂節のふたつに起源があるとされています。

江差の漁場と商港に様々な唄な要素が伝わり、融合して、唄い継がれた結果、江差追分が生まれたとか……。

定期演奏会では、前唄・送り囃子・本唄・後唄を披露いたします!

江差追分

〇前唄
江差追分の情緒を高めるため、本唄の前に付けられました。

軽快にウキウキと、本唄への準備運動。

また唄には様々な技法が登場します。
”ユリ”や”もみ手”といった技法を用いて、皆さんに尺八らしさを感じていただければ幸いです。

ユリ
首を左右や上下に振ることでビブラートをかける。回しユリなども。

もみ手
ふたつの指を交互に連打する技法。西洋音楽のトリルに相当する。

〇送り囃子
前唄とは一転してリズミカルな演奏です。拍子をとって囃し立てることで、本唄への気分を高めます。

〇本唄
江差追分のメイン!

前唄と似ているのは、本唄の前段階として付けられたためです。よりダイナミックかつ技法盛りだくさんでお送りいたします。

〇後唄
はりつめた気分の本唄に添えて、曲を収めるために付けられました。

穏やかに余韻を楽しみながら終わります。


難易度
普段、私たちは「都山流」で書かれた楽譜を用いて合奏しています。

ですが、この江差追分は「琴古流」
別の流派であり、まず楽譜の表記が大きく異なります。

都山流
・ロツレチハ
・音程・拍節を重視
・西洋音楽を取り入れている

琴古流
・ロツレチリ
・点や丸で拍(表裏)を表記
・本曲や三曲合奏が得意

こうした違いが難しいところです。

加えて、約10分間の独奏曲……
吹きっぱなしということで非常にスタミナを消費します。

気をつけて演奏するポイント
1パートを複数人で演奏するため、音の粒ひとつずつを揃えていかなければなりません。

新田先生はよく「周りの音と和する」とおっしゃいます。

他の人の音、風の音、時には雨の音。
これらに自分の音を溶け込ませることがポイントです!


最後に
現代曲が中心の定期演奏会。

そのなかで紅一点の民謡「江差追分」をぜひお楽しみください!
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白い航跡(石井由希子 作曲)

第52回定期演奏会の6曲目、OBによる 「白い航跡」(石井由希子 作曲) についてご紹介いたします!

♪目次♪
 (1)楽器編成
 (2)曲の内容
 (3)PRポイント
 (4)難易度、各パートについて




(1) 楽器編成
 箏2、十七絃、尺八 (各パート、1人ずつ担当します)

(2) 曲の内容
*曲について
 ———青く澄みきった海を眺めていると、不思議と懐かしい人に会えたような気持ちにさせられる。
 銀の帆船が、白い航跡を残して進み続ける。
 まるで幾千の思い出と夢をのせて、未来へと向かっているかのように・・・。
 (作曲者による曲目解説より引用)


15740688980.jpeg 
(素材:https://www.photo-ac.com/main/search?q=%E8%88%B9%E3%81%AE%E8%88%AA%E8%B7%A1&srt=dlrank)


 「白い航跡」とは、船が通った海上跡のことですね。
旅の船出にはじまり、波と風に揺られながら形を残して前に進む光景は、
まさしく人の生きる力強さを表しているかのように見えます。

そんな様子を、箏・十七絃、尺八で表現していきます((⊂(^ω^)⊃))

*構成
 3部構成となります。(序盤の中でも序章とメインの2部に分けられます)

<序盤>
 旅の始まりです!たゆたう波を表すかのような箏の掛け合いからはじまり、その流れにのり尺八がゆったりとした風のように現れます。しっとりとした綺麗な箏のメロディ、のびのびとした尺八の動きをお楽しみください^^
 短い箏のソロのあと、3・3・2拍子の特徴的なリズムを印象付けるように、軽快に進みます。
冒頭部分からガラッと雰囲気が変わり、箏・尺八をメインとしカッコよく楽しそうな曲調へと転じます。
緩急の差が大きく、飽きずに聴いてもらえること間違いなしです( `・ω・′)

<中盤>
 それまでの激しい場面から一転し、静かにゆったりとしたリズムで、夕暮れ時の海のような寂しさを表現します。
しかし徐々に熱を帯びて高揚してゆき、暗い海に光が差し込まれるかのような様子が思い浮かばれます。
前半、後半にない落ち着いた美しい音色を楽しんでもらえるでしょう

<終盤>
 勢いある箏の3連符の連続により、それまでの繊細な雰囲気が一転して始まります。
すべてのパートが激しく高揚し、荒々しさの中にもきれいな力強さを印象づける場面となります。
全力疾走で駆け抜けます!「もう終わっちゃったの!?」とならないよう、ひとつひとつの音の響きを聴き逃さないでください!!



(3) PRポイント
*「箏=波」 「尺八=風」
 第Ⅰ箏・第Ⅱ箏の掛け合いが波のように表現され、その伴奏上で尺八のメロディがのびのびと響き渡ります。
その形態が場面ごとに違って表現されるので、海上を想像しながら注意して聴いてみると面白いですよ♪

*場面転換が特に聴き所!
 各章の雰囲気がバラバラなところを、箏が先導して丁寧に間を取り持ちます。
前半の第Ⅰ箏によるソロ以降の、静かな序盤からの勢いの付け方なんて本当にカッコイイです!!
雰囲気の移り変わる様子の違いを聴く人に感じ取ってもらえればと思います(((o(*゚▽゚*)o)))

*中盤のきれいさ
 前半、後半が激しくカッコイイ印象が残るところ、あえて中間部をオススメします!
特に中盤終結部は、前にも後にもない切なく綺麗な箏の掛け合い、そして十七が唯一メロディとなる場面で、
各パートのお気に入り箇所らしいです^^


(4) 難易度、各パートについて

 難易度は、中級です。
各パート毎にみるとそれほど難しくはないのですが、合奏となると指の細かい部分が他パートのタイミングと合わず崩れがちです(..;)
毎回のように音の合わない場所があります(OBでも苦戦するものなのか、OBだから苦戦するのか、はてさて・・・)
また、場面転換がわかりやすい曲であるため、前後の違いを付けられるような表現力が求められるでしょう。

*ソロについて
 第Ⅰ箏・第Ⅱ箏による短いソロが序盤の前半にあり、場面転換の役割を担っています。
カッコよくキメているので、お楽しみに!

*各楽器のポイント
<箏>
 音の並びが飛ぶようなことや変な指使いになることはなく、難しくはありません。
尺八に次いで主旋律を担い、場面転換では必ず存在しているため雰囲気作りでは重要な存在になります。
また、後半の激しい中でトレモロ・スクイ・アルペジオが頻出するため、人によっては苦手に感じるかもしれません。
その中でさらに強弱をつけようと思うと個人練習は必須で、易しい曲とは言い難いですね!
 箏同士の掛け合いも多く、また中盤ラストの音数の少ない場面では「音質」「音量」「タイミング」に気をつけて
1つのメロディとして聴かせようと思うと、やはり合奏練習も欠かせません!!(つまり難しいのか!!??)

<十七絃>
 基本的に伴奏が多く、指の運びも変に飛ぶことはなく易しいようです。が、両手を使う時に限って音数が多くテンポが速いのは端から見て大変そうです(゜o゜;)
 低音・伴奏のどっしりした安定感を出しつつ重くならないように、かつ周りの勢いを削がないようにするための調整が難しいのが伴奏ならではのお悩み。
バランスをみるという面で、やはり合奏練習が欠かせません!!(あれ、さっきも同じこと書いたぞ??)

<尺八>
 特に技法も変なややこしい指使いもなく、ほぼ主旋律でメインをはっているので楽しく吹いてます^^
ただその中で半音が出てくるので音程には気をつけています!
いかに場面毎に吹き分けをできるのか、音質や吹き方に気をつけて綺麗に聴かせるかは奏者の能力次第なので、地道に個人練習を積んでいます・・・。



おわりに
 以上の曲をお送りいたしますのは、第Ⅰ箏かなっぺ、第Ⅱ箏あさり先輩、十七絃ばな先輩、尺八さき のOGメンバーです♪
引退してからも邦楽を好きな気持ちは変わらず、社会人1年目・四年生・医学科生と忙しい中でありながら今年も定期演奏会に出演する事になりました(´д⊂)
綺麗かつ力強さのある曲。その魅力が伝わるよう、また自分たちも演奏を楽しみながら、OGとして貫禄ある演奏をしたいと思います!!

私達の邦楽の好きな気持ちを、船が残す白い航跡のように自分たちも楽しみながらこの曲に乗せて皆様にお届け出来れば幸いです♪
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Revolution(菊重精峰 作曲)

第52回定期演奏会の5曲目、
「Revolution」(菊重精峰 作曲)

1.はじめに
2.楽器編成
3.曲の流れ
4.各パートについて
5.おわりに




1.はじめに
「Revolution」は、20世紀から21世紀への変化をテーマに作曲された曲です。
この曲には、歌を付けたアレンジ曲「Revolution(song version)」があり、この歌詞を参考に曲作りをしました。
歌詞は以下の通りです


2001年 何かが始まる 
2001年 何かが終わる
2001年 何かがはじける
この地球で
2001年 何かが始まる
2001年 何かが終わる
2001年 何かがはじける
この宇宙で
だから レボ レボ レボ レボ レボリューション
泣きたい日もある不安な時もあるけど
そうさ レボ レボ レボ レボ レボリューション
何かが始まりそうな明日へ

歌詞だけを読むと少し意味深長で不穏なイメージを持つかもしれませんが、歌詞付きの曲を聴いてみるととても楽しそうな雰囲気です。
曲名の「Revolution」は「革命」、「激変」という意味ですが、
この歌詞を読んでこの曲のイメージは
「市民革命」や「産業革命」のような具体的な革命はなく、
その時代を生きる「人々の気持ちの変化や心の成長」を表しているのではないかと考えました。



2.楽器編成

箏、十七絃、尺八の3重奏です。箏は2年生、十七絃と尺八は3年生が担当します。
この曲は、もともと十七絃と尺八の2重奏でしたが、後に箏を付け加えられ3重奏となりました。よって、メインのメロディーは十七絃と尺八が担当しており、箏は裏メロや合いの手、リズムが多い曲です。



3.曲の流れ

冒頭はテンポもゆっくりで、しっとり、語りかけるように尺八の美しいメロディーで曲が始まります。

そして一度落ち着いてから、十七絃のアップテンポな前奏で入りなおします。ここから、はじめは軽やかに、歯切れよく、そして段々と激しくなっていきます。

各楽器のグリッサンド、十七絃のバルトークを経て、
「訴えかけるように」「叫ぶように」曲の盛り上がりは最高潮に達します。
そして盛り上がりは落ち着き、十七絃と尺八のソロパートが始まります。
十七絃は不穏で暗い感じ、その後の尺八は十七絃の雰囲気を引き継ぎながらも最後は終盤へと繋げます。

ソロ後は、再び十七絃の前奏で入りなおし、明るい雰囲気へと戻ります。前半と同じメロディーを各パートで移り変わりながら演奏し、最後は歯切れよく、駆け抜けます



4.各パートについて


演奏者本人によると難易度は「中級~上級」とのことです。
メロディーがほとんどないにも関わらず、連続のスクイ爪など細かい動きや、頻繁に人差し指中指を使っていて、弾きにくい部分もあるようです。

メロディーよりも、ベースのリズムを弾くところが多く、演奏してくれている本人は、
「十七絃と尺八のメロディーがさらに楽しくなるよう、アクセント強弱に力を入れて演奏している。細かい動きも、目標のテンポに合わせて乱れず弾けるように頑張っている。」とのことです。
2年生なのに頼もしい…


十七絃
難易度は「中の上」くらいだと思います。

十七絃パートは基本的にベースやリズムが多いのが特徴ですが、この曲はメロディーが多めで、弾きにくい手の動きも少しありますが、慣れるととても楽しく弾ける難易度です。

ベースとしてではなく、メロディーとして曲を引っ張れるように、雰囲気の変化に気をつけて弾いたり、重くならないようにアクセントでメリハリをつけたりするように心がけました。


この曲の十七絃では「バルトーク」という技法が何度かでてきます。

バルトーク」とは、絃を持ち上げて、離した反動で絃を木の胴体に当てることで音を鳴らす技法です。聴くくとびっくりするような音が出るのが特徴です。


この曲では、3回もバルトークをします!ご注目ください!!

また、中盤のソロでは、ピチカート後押しスクイ爪といった技法が盛りだくさんです。同じフレーズにどのように変化をつけるか、アッチェレランドやリタルダンドを丁寧につけるようになど工夫をしたので楽しんでお聴きください。

尺八
難易度は「中級」
難解なリズムや細かいフレーズがほとんどないため、“弾けない”という絶望はないそうです。

ところが一尺六寸管であることにより難しい。
一般的な長さの吹きなれた一尺八寸管と、管の長さや太さが違うのはもちろん、

一尺六寸管では、「ツの半音」「ハの半音」が
全音で出るそうです。難しい......

この2つの半音が曲中で多用されるため,五孔の尺八では音量・音程で苦しむようです。演奏者自身もひたすら音程に気をつけて演奏をしてくれています。

また、この曲はメロディーを担当することが多く聴かせたいメロディーの中に「ツの半音」「ハの半音」がいくつもあります......
したがって「ロのカリ」「ヰ」など“替え指”を積極的に使っており、音程そのままで音量を出す工夫を凝らしてくれています。



5.おわりに
この曲は暗譜で演奏します。今は不完全だったり、暗譜に集中しすぎて表現をつけれなかったり、テンポキープができてなかったりと、課題はたくさんありますが、かっこよく、楽しい演奏をお届けできますよう、練習をがんばります。


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月とさくら(宮田耕八朗 作曲)

第52回定期演奏会の4曲目「月とさくら」(宮田耕八朗 作曲)についての紹介です!

もくじ
楽器編成
曲の構成
曲について
難易度


楽器編成

三絃Ⅰ
三絃Ⅱ
十七絃

の三重奏曲です

三重奏曲で三絃が2棹、という時点でなかなか珍しい編成なのですが、
なんとそこに加わるのは十七絃なんです!
さらに、この曲は今回の演奏会では唯一
2年生のみでの編成になっています。


曲の構成

1部

「月とさくら」という可愛らしいタイトルからは
想像もつかない怪しげな十七絃のメロディーから始まります。
そこに無機質に一定のリズムを刻む三絃が加わり
その怪しげな雰囲気は一層際立っていきます。

三絃2棹が交互にメロディーを担い、掛け合いや
高ツボのハモリによって曲が進んでいくと、
最初の主題が繰り返され…
曲は新たな局面へ。

2部

それまでの雰囲気とは打って変わって
三絃のスクイが明るく賑やかな空気を運びます。
三絃2棹の軽快なメロディーと裏で支える十七絃の力強さが見所です!
半ばで登場する三絃Ⅱのソロパートにも注目してください。

十七絃ソロ

ここでメインが三絃から十七絃へと変わり、曲の中での転換点となります。
前半は美しく優雅に散る桜を、
後半は少し怖さすら感じるような怪しい桜の姿をイメージしました。
前半部分にはハーモニクスという特徴的な技法も登場します。

3部

十七絃ソロから傾れ込むように最終局面へと向かいます!
曲全体を通して一番の盛り上がりを見せる場面です。
ラストはまさに
あっけなく散りゆく桜の寂しさをを感じるのではないでしょうか…


曲について

_
陽の光で見る桜の花は文字通り華やかで、
散るときでさえもにぎわいを感じますが、
月の光に浮かぶ桜はあでやかで、
散るありさまは、ひときわ哀れな舞い姿

月も桜の花も見上げるもの。
風流人の好んだ夜桜とはもちろん月の下の桜のことで、
下から電光を当てた桜ではずいぶん風情が異なります。
_




これは楽譜に書いてある曲の紹介文です。
「桜」と聞いて想像する風景は様々ですが
この曲での桜は「夜桜」です。
私たちは月を「満月」と捉え、
夜の中で満月の光に照らされながら
舞い散る桜をイメージして曲作りを進めました。


闇の中で煌々と輝く月の光に浮かぶ夜桜、
夢のような風流のひと時です。
桜の短い寿命の中で、
そんな光景を見られるのはほんの一瞬でしょう。


夢のような一瞬の光景を切り取って
表現し、お届けできるように頑張ります!


難易度

三絃はとにかくスクイが多いです!
2部からはスクイ祭り!!チャカチャカ!といった感じ
ですが、にぎやかになるだけではなく
スクイのなかでの落ち着いた表現や強弱のつけ方など
今まで経験した曲に比べてスクイの数が多い分
その中で変化をつけていくことがとても難しいです!

パートごとにみていくと、三絃Ⅰは
高い音がたくさん出てきます。
高ツボに加えて違う絃への素早い移動など
苦労する場面は多かったです。

三絃ⅡはⅠの後ろにつきながら
全体の強弱を調節する役割が多いです。
同じ音でのスクイも多くて単純な場面も多いのですが
単純だからこそ普段から基礎練習がしっかりできていないと
苦戦してしまいます。

十七絃は、ベースだけどベースっぽくない動きをしています。
よくあるベースのパターンでは同じ音や小節の繰り返しが多いのですが、
この曲では十七絃だけでもメロディーが作れるのでは?というくらい、
ベースにしては細かな手の動きがあり、慣れるまでは大変でした。
ソロパートでは、自分なりの表現を見つけるべく、
ああでもない、こうでもないと日々模索し続けていました。


個人的には中級くらいの楽譜だと思います…


おわりに

各パートの部員からのコメントです(^^)/

三絃Ⅰ(さくちゃん)
中盤からひたすらスクイが出てきます。
悩まされた部分なだけに練習もしましたし、見てほしい部分です。
また、十七絃ソロの前の三連符では、ツボの移動も激しく、
絃の移動も激しく個人的に一番の難所です。
ソロが終わったあとのサビの部分も難しい…
繰り返しで毎回力尽きそうになります。
がんばりますヾ(o゚ω゚o)ノ゙

三絃Ⅱ(さとちゃん)
初めての曲リーダーはわからないことだらけで
合奏を上手く進めることができずとても大変でした。
こんな風に聴いてほしい!と3人で話し合って練習したことが
本番で皆さんに届けられるように頑張ります!
三絃Ⅱのソロパート注目してください!

十七絃(もりしー)
2年生3人だけで小編成の曲をやるということに、はじめは不安もありました。
行き詰まったときには話し合いをしたり、先輩方に相談したりと、何とか乗り越えてきました!
技術面はもちろん、去年よりもひとまわり成長できたと思います。
私たちなりの「月とさくら」を楽しみにしていてください♪(*´v`)
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尺八二重奏曲三番 對動 (山本邦山 作曲)

第52回定期演奏会の3曲目
「尺八二重奏曲三番 對動」(山本邦山 作曲)をご紹介いたします!

パート編成
ソロの有無
難易度
曲の内容
気を付けて演奏するポイント
最後に



〇パート編成
一尺八寸管2パートによる二重奏曲です。

第Ⅰ尺八:4年生、2年生
第Ⅱ尺八:3年生、1年生

4学年全員でお届けいたします!
乞うご期待!!



〇ソロの有無
両パートともにソロがあります。

曲の雰囲気を”ガラッ”と変える大切な役割…

なんと! この重要なソロを3,4年生の先輩方が演奏します!!


〇難易度
第Ⅰ尺八:高音メインのメロディー担当
第Ⅱ尺八:低音メインのベース担当


基本の「ロツレチハ」に加えて、メリカリがたくさん登場します。

また、「對動」は三章構成であり、第一楽章と第三楽章はアップテンポです。

速いうえに音符が細かい......
指がもつれそうです💦

逆に、第二章は落ち着いた雰囲気です。

曲中では以下の奏法が出てきます!

スタッカート
音符を短く切ること。

スフォルツァート
ある音符に強いアクセントをつけること。

トリル
主音符と2度上の音を高速に往復すること。
例えば、尺八では二孔をすばやく打つと、ツ・レのトリルが可能。
一孔と二孔を交互に開閉する”コロコロ”という連打奏法も登場する。

これらの奏法がいっそう難しくしています。

以上を踏まえると、1年生にとってかなりの難曲ではないでしょうか。

「對動」について、どのように苦労したのか聞いてみました!

いっちゃん(第Ⅱ尺八②)
細かい運指が難しかったです。

特に第三章のメロディパートでは、急に低音から高音へ移るところや、間にメリ音が入ってくるところに苦戦しました。

曲全体でメリカリが多いため、基本の5音と吹き方を頻繁に変えることや、第Ⅱ尺八は低音パートなので、乙音のロでタンギングをすることが大変でした。

はじめは曲想ができておらず、クレッシェンドやデクレッシェンドへの意識が低くかったです。

そのため、イメージができてダイナミクスをつけたい場所ができても、すぐに対応できませんでした。


また2,3年生でもつまずくところが演奏中に何度も出てくるので、とても難しい曲だと感じました。


〇曲の内容
「對」という漢字は「対」の旧字体で、
”二つで一組のもの”という意味があります。

曲名どおり、二つのパートが互いに共鳴しあい、時には反発しあい、まるで生き物の関わり合いを表現しているように感じられます。

また尺八の音色や曲調から、鹿や猪などの様々な動植物、そして人々と共生しながら力強く過ごしている里山の情景が浮かびます🌱
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第一楽章
颯爽と森の中を駆け抜ける疾走感が特徴的!🌱
終盤にある両パートの掛け合いが聴きどころです!

力強く吹き込まれる音は、ドタドタと走っていく鹿や猪の地響き、その音に興奮を抑えきれない人々の鼓動を表しているかのように鳴り響きます。


第二楽章
人々は家に帰り、動植物は寝静まる……。
怪しく森閑とした夜をソロで演出して、第二楽章がスタートします。
輝く月に照らされ、流れてゆく雲のようにゆったりとなめらかに演奏いたします🌙

第三楽章
3/4拍子になり、第一楽章とは違った軽快なリズムが特徴的です。
冒頭の3音で動物や人々が目覚めて、新しい一日を力強く・楽しく営まれている様子が感じ取れます。

大迫力のクライマックスをお楽しみに!


〇気を付けて演奏するポイント
一番気を付けているのは呼吸です。

ペースの速い第一、三楽章は息切れしがち。

ブレスによって曲が繋がらないことも多々あり、力強くて流れるような演奏が台無しとなってしまいます。

次にタイミングです。
両パートの掛け合いが非常に多いため、気持ちを合わせなければ、バラバラな演奏になってしまいます。

最後にフレーズです。
特徴的なフレーズが何か所にも出てくるので、これを制することが、よりかっこいい演奏に仕上げられる方法だと感じるからです。


〇最後に
1~4年生で演奏する「對動」。

1人ひとりの吹き方や、音色は違いますが、本番では全員が自分の出せる最大限の力で演奏します!

私たち4人が織りなす「對動」を、ぜひお楽しみください!!
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こ手鞠 (吉崎克彦 作曲)

第52回定期演奏会で2曲目にお送りする、こ手鞠 (吉崎克彦 作曲)について紹介します!!



遡ること江戸時代中期頃、庶民の間で鞠を床について遊ぶことが大流行しました。みなさんも、大河ドラマなどで一度は見たことがあるかもしれません。この曲は、長年日本で愛されてきた、「手鞠」 をテーマにしています。

●編成
箏二重奏曲です。1年生から3年生の合計4人で演奏します。

●難易度
楽譜には「中級」とありますが、人数が増えるととても難しくなる曲だと感じます。

まず、何度も何度も現れる 押し手です。同じパートに2人いるため、少しでもズレると不協和音が鳴り響いてしまいます。これを合わせるのにとても苦労しました…。

そして次に、一箏、二箏の掛け合いです。ただでさえ手が細かいのに、曲リーダーの無茶振りによりテンポはほぼ指定通りになり、テンポ感を崩さず弾くことがとても大変でした。

●曲の構成
曲の序盤からたくさん登場する後押しや押し離しなどの技法で、跳ね回る鞠を表現します。

中盤では、序盤までの跳ねるような様子からガラリと変わり、ゆったりと、物悲しい雰囲気で曲が進行していき…

終盤では、再び跳ねるように、さらに疾走感溢れる様子で最後まで駆け抜けていきます!




一昨年、昨年と箏二重奏曲は全員1年生で演奏していたのですが、今年は1年生から3年生(しかも1年生は経験者)!
箏に触れ初めて数年経ったメンバーだからこそできる、4人の綺麗に揃った音、掛け合いを感じながら聴いていただけると嬉しいです!
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三絃三重奏曲 浮拍子(杵屋正邦 作曲)

第52回定期演奏会、今年の一曲目である
「三絃三重奏曲 浮拍子」(杵屋正邦 作曲)について紹介します。




パート編成

地歌三味線3パートによる三絃三重奏曲です
第Ⅰ三絃:3年生、1年生
第Ⅱ三絃:3年生、2年生
第Ⅲ三絃:2年生、2年生
の計6人で演奏いたします




ソロの有無

この曲は全パートソロがあります!
1,2,3年生の全学年が担当します。
それぞれが繋ぐ旋律をお楽しみください~



曲の難易度

難易度は上の下ぐらいだと思います。
細かいスクイ、すり上げ、ハジキと基本的な技法はもちろん、三絃では珍しいトレモロもでてきます。
人数が多いのでこれらの技法のタイミングを合わせるのは苦労しました...

しかも、なんと、実はこの曲、本来なら長唄三味線で演奏する曲なのですが、我々は地唄三味線で演奏を行います。
なにが違うの?と思う方もいると思いますので紹介させていただきますね。

長唄三味線
小ぶりで、棹が細く、軽く乾いたような透明な音色がします。
撥は軽く木のものを使うこともあります。
押、アテハジキなど地唄三味線には見られない技法もある。

地唄三味線

響きと色のある音で、音量調節が難しいです。
撥の重さを利用して弾くので、基本的に撥は重たいものを使います。

この撥の重さに違いがあるのが今回の難しい点で、
地唄三味線用の撥では重すぎて弾くのが大変!!!というところが何度もでてきます。
それでも頑張って弾きますので応援よろしくお願いします!!!



曲の内容

まず、皆さんは浮拍子という意味をご存じでしょうか?

浮拍子とは、聞く人の心を浮き立たせるような、三味線などの弾き方。また、そのように軽快な調子や様子。浮き拍子。浮かれ調子。(コトバンクより)

意味の通り、この曲は聞いている人がルンルンできるような曲となっております。

また、曲の解説には

三味線のもつ明るく親しみ易い、庶民的な一面を強調しようと試みた作品です。
古典的な手法や旋律型、リズムなどを殊更避けようとせず、寧ろ積極的に取り入れることによって、伝統の中の現代性と、作曲者の創意との融合をはかり、新たなる表現を企図したものです。
昭和43年11月24日 杵屋正邦


曲の解説通り親しみやすく、様々な技法、リズムがでてくる楽しい曲です!
ぜひ楽しんで聴いて行ってくださいね~



曲の構成

本来、この曲は序盤、中盤、終盤と三段階に分かれているのですが、先ほど述べた地唄三味線にはない技法が多量にでてくる中盤がどうしても弾けないということでカットさせていただいております...ゴメンナサイ!!!

ですが前半後半の中でも曲は変化していくので十分楽しんで聴けると思います。
前半はルンルン気分、ソロはゆったりとした雰囲気、ですが最後には...
三絃が唸ります

な、なんだってー!?
さらなる詳細は本番をお楽しみに...!!!



メンバーからひとこと

最後にメンバーからコメントをいただきました!

たいがー(第Ⅱ三絃①)
一応曲リーダーです、よろしくお願いします。
みんなに支えられてこの曲を作りました。
改めて浮拍子メンバーの皆さん、記事を読んでくださった皆さん、ありがとうございます。

くぅちゃん(第Ⅰ三絃①)
本来長唄三味線で弾く曲なのですが、今回は地唄で演奏します。長唄の曲は細い動きが多いのが特徴なので、普段私達が演奏している曲とはまた違った雰囲気が味わえるのではないかと思います。
(色々と苦戦を強いられましたが…)
合奏するとかなり複雑で面白い曲です

さとちゃん(第Ⅱ三絃②)
昨年は三絃曲がなかったため、三絃曲として定演に参加するのは初めてです。本来なら3人で演奏する曲を6人で演奏するため、練習にとても苦労しました。
三絃らしいスクイやハジキの技法、3パートの軽やかな掛け合いをお楽しみいただきたいです。
今年の演奏会のオープニング曲としてふさわしい演奏になるように頑張ります!

K(第Ⅲ三絃①)
・音の並びや技法が三絃らしさを体現したかのような曲で、それができるように自分すごいでしょって感じでイケイケで弾いてます
以下の三つのことに気を付けて演奏いたします

・3のパートは主旋律と伴奏がわかりやすいので明確に差をつけて、役割に徹底すること

・1のパートと合わせて連符を弾くところ。
全体に言えるけど、自分出しすぎると足並みが揃わなくなるのと、6人いる中で音量をどうやってつけるかという、さじ加減

・パート内でミスらず合わせるとこ

さくちゃん(第Ⅲ三絃②)
1の絃2の絃をこんなに使う曲ははじめてでした。この曲を経て成長できたと思います。

メイちゃん(第Ⅰ三絃②)
軽快なリズムと、パートからパートへのメロディーの移り変わりを意識して演奏会します!



昔じゃ考えられなかった6人によって演奏される三絃三重奏曲。
当日、新たな時代の訪れをお楽しみくださいませ。

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SAKURA(水川寿也 作曲)

「SAKURA」  水川寿也 作曲

第51回定期演奏会の最後を華やかに飾る、大合奏です。
以下より曲の紹介に参ります~ヽ(´∀`)ノ




*曲について

(以下、作曲者より)

 誰もが知っている「さくら」のメロディーをモチーフに作曲しました。
 私の作品の八重奏シリーズとしては初めての一楽章形式です。

 長い冬も去り、里山に春が訪れ、さくらの花を待ちわびていた村人たちは、お花見の話で明るく華やいでいます。
 薄桃色の蕾も膨らみ、さくらの花は村を白く染める。
 やがて花は花吹雪となり大空を舞い踊る。
 このようにイメージしてみましたが、皆様にはどんな情景が見えますでしょうか?


<序盤>
全体で元気よく跳ね、華やかに開幕します。
決まったサビが繰り返し大迫力で奏でられ、聴く人をこの曲へと引き込みます。

イメージとしては 蕾~開花初期の日中の桜
「これから起こる新しい出来事へのワクワク感」ある桜を表現します!

<中盤>
綺麗で優しい箏のピチカートからはじまり、さっきまでの元気な様子から一転し哀愁ただよう世界へと移り変わります。
十七絃メロディ、箏ソロもあり、美しい箏の魅力が最大限に発揮される場面となります。
ソロ後は拍子も変わり、三絃が加わって終盤へ向けて盛り上がる雰囲気となります。

イメージは 夜桜 ・・・日中の桜と違ってどこか儚い美しさを感じますね。
春は「出会い」もあり待ち遠しいものですが、それと同時に「別れ」もあります。
色々と慌ただしい春、夜は落ち着き、ふと襲われる寂しさと哀愁。
それを乗り越える時期でもありますね^^


<終盤>
三絃ソロが中盤から繋ぐ役目となります。
ソロ中で徐々に盛り上がり、またまた壮大でカッコよく始まり、あっという間に終わっていきます。
各楽器のPRタイム(←?)が順にあり、最後あなたは和楽器に完全魅了されて終幕を迎えることでしょう!!

イメージは桜の満開時期~。ものっっっっっっすごい 桜吹雪 になってますよね、あの荒ぶった感じです。←
満開時期から桜が散る頃にはもう、前向きに頑張る決意が固まってますね!


「世中(よのなか)にたえて桜のなかりせば春のこころはのどけからまし」(在原業平、825-880年)


「世の中に桜などなければ、春は心のどかに過ごせるだろうに」
という反語的な表現で、桜のことで落ち着かない心持ちを現している和歌です。

のどかな春の日に咲き、しかしあっという間に散ってしまう桜は、日本人にとって人間の生と死の象徴であったそうです。

また、武士の世になって、咲いてはすぐに散る桜は、現世に執着せず、義のために命を捧げる武士の生き方の象徴とされたとも。


曲中の明るく楽しい様、ゆったりと愁いある様、
極端な強弱や合間のGPなどの静と動、
終始激しく変化し、颯爽と終わっていくこの「SAKURA」という曲は、上記のように多くの日本人が歌にして桜を愛でたのと同様に、
一曲を通して桜の様々な顔をイメージされるように作られたのでしょうね(´ω`人)



*ソロについて(第Ⅰ箏、第Ⅰ・Ⅱ三絃)

<箏ソロ>
中盤の転換部分にソロが入ります。
儚くも美しい音色が奏でられます。表現力が問われるぞ、3年生の力見せてやれ!!!

<三絃ソロ>
綺麗で情熱的な中盤から、ハイテンポでカッコイイ後半へと繋ぐ役目になります。
さらになんと、、、
1年生(和楽器初心者)が担当します!!!ヽ('ㅅ' ;ヽ三 ノ; 'ㅅ')ノ

本当は第Ⅰ三絃、第Ⅱ三絃の掛け合いとなるのですが、
第Ⅱ三絃である1年生2人だけでその掛け合いを実現させます。
やはり経験を積んだ上級生とまだ楽器を始めたばかりの1年生との間では音質・技術の差が生まれてしまうこと、
そして何より1年生2人が上手なことから、ソロを1年生だけに任せてみました☆

2人の音が共通の拍に当てはまり、三絃らしくバシッとした音がカッコよくきまってます。
ストイックで貫禄ある2人ですが、もちろん人前でのソロなんて緊張するので、
観客席でお聴きになる皆様は暖かい目で見守ってくださいね🙇



以下、邦楽をやる人向け

*楽器構成
箏3、十七絃、三絃2、尺八2


*難易度・見所
中級といったところでしょうか。
すべてのパートに主旋律を背負う場面があり、リタルダンドやG.P.、ケシ、三連符など、タイミングを全体でそろえるという大合奏ならではの難しさはありました。
ですが、なじみやすいメロディであるのと、各楽器ごと順番に主旋律がまわってきたりなどとわかりやすい曲なので、
みんなで楽しく大合奏♪にもってこいの曲です。
パート振り分けは以下の通りにしました。

 第Ⅰ箏:かなっぺ(3年生)
 第Ⅱ箏:おゆい(2年生)
 第Ⅲ箏:こゆい(1年生)、もりしー(1年生)
 十七絃:はるちゃん(2年生)
 第Ⅰ三絃:寺D(2年生)
 第Ⅱ三絃:さとちゃん(1年生)、K(1年生)
 第Ⅰ尺八:さき(3年生)
 第Ⅱ尺八:こんちゃん(1年生)

ご覧の通り、構成員の半数を1年生が占めているので簡単なように思われがちですが、そうでもありません。
わりと伴奏に回ることの多い1年生達ですが、土台がしっかりしてこそ主旋律が際立つものです
安定と雰囲気作りは伴奏で決まるといっても過言ではないほど・・・。がんばって練習してくれています(ノ_<)

<箏>
第Ⅰ箏>第Ⅱ箏>第Ⅲ箏といった難易度です。第Ⅲ箏は音数が少なく1年生でも取り組みやすいでしょう。
ピチカートやトレモロは時々出てきますが、押し手やスクイなどの技法が少なく初心者にも取っつきやすいかと。
※ただし第Ⅰ箏が最も指の動きが細かくソロもあって目立つので、特に音質の良さを求められるパートです。
3パート内の掛け合い場面が多く見られ、箏パート内練習が超需要。
裏メロとして他パートと全く違う動きをすることが多く、雑にならないよう丁寧に表現する力が求められます。
第Ⅲ箏は1年生2人が担当してくれています。音数は少ないのですが、パート内で一つの音に聞こえるよう合わせるのが難しかったようです::(特に押し手の音)
伴奏にまわることも多く、メトロノームと共存してくれています←

<十七絃>
音数が少なく簡単かと思いきや、逆にしんどい!というのが演奏者の心の声。
大合奏であれば、基本的に十七絃がリズムをつくってテンポキープし、周りに自分の音を聞かせるという安定剤の役目を担います。
しかしながら1小節中3音しかない&そのうち2音目は裏拍となると、想像できますね。
他の細かい動きをしたパートがヒートアップすれば止められる者がいません(((
一章と三章はほとんど同じリズム、2章は静かな場面でのメロディということもあり、
演奏者の子は少ない音数の中で音質の変化や雰囲気作り、どのように弾けばテンポキープしやすいかについて、特に意識してくれたようです。
また、一番後ろに配置され(ごめんね)ていることもあり、大人数の中でピチカートであろうが何であろうが
他の楽器に埋もれないよう120%の力を常に出してくれています(;д;)

<三絃>
スクイが程よく出てきますが、それほど難しくはなく1年生でも取り組めるようです。
第Ⅰ三絃の方が細かい動きが多く、かっこいいメロディを奏でます。
リズム伴奏になることも多々あり、安定性が求められます。曲中早くなってしまいやすいところは全体を巻き込むので要注意ですね。
両パートによるソロの掛け合いは、息を合わせバシッときまるとホントにホントにかっこいい(かっこいいしか言ってない)
大体おいしところを持っていきます((
今回は第Ⅱ三絃は2人もいるため、パート内と全体での音量バランスにとても気を配ってくれました。2人の音は融合して完全に一人分★
第Ⅰ三絃の先輩ちゃんは、音量負けないようにガンバレ( ^o^)ノ

<尺八>
ソロもなく両パートそれぞれバランス良くメロディを担うことがあり、どちらでも一年生が担当することができるでしょう。
特殊な技法はなく、むしろ低音から高音、程よいメリカリの指定音があり、初心者向けの良い練習になるでしょう。
絃楽器に負けないよう、メロディのときはいつも全力です(笑)(そのときにメリ音があると辛い)
序盤は2拍三連符を率い、中盤の綺麗な雰囲気のところはソロっぽいところであることから、柔らくも芯のある美しい音質が求められます。
終盤はとにかくカッコイイからぜってー見てくれよな★
尺八を始めたての一年生にとって辛いところもありますが、楽しんでくれているようですごく頑張ってくれてます!

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雪はな(吉崎克彦 作曲)

定期演奏会4曲目となる「雪はな」を紹介します。


○編成
箏二重奏曲です。
今年から箏を始めたばかりの一年生4人で演奏します!

〇難易度
合わせ爪、ピチカート、スクイ爪、押し手、グリッサンド…
「雪はな」には、箏の教本に載っているような技法がたくさん登場します。
比較的テンポが速い曲なので、連続するスクイ爪の音G.P.のタイミングを合わせることや、押し手の音の高さを揃えることにとても苦戦しました。
全体的に一箏と二箏の掛け合いが多く取り入れられているため、4人の音がバラバラにならないように、呼吸を合わせ、メロディと伴奏の入れ替わりを意識して練習しました。

○曲の雰囲気、魅力
この曲は、 「カッコいい」 という言葉が良く似合うと思います。
しかし、それだけではありません!
最初に勢いよく始まった後に「激しさ」「静けさ」という相反する雪の情景が交互に表れてきて、様々な表情を見せてくれます。
ピチカートなどで表される静かな場面では、単なる静寂ではなく、その中にひしめいた強さがあります。
終盤、一箏のピアニッシモから始まり、続いて二箏も加わって合わせ爪で盛り上がっていきます。曲の全体を通して、一番の雪の激しさを伝えることができる大切な場面です。私たちも魂を込めて弾きます!
そして、その激しさの後に響く、儚く美しい最後の一音にもご注目下さい。

それぞれの場面で、雪の強さ美しさが感じられるような演奏をしたいと思います。



激しく、時には静かに降る雪景色を思い浮かべながら聴いていただけると嬉しいです。

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第52回
三重大学邦楽部
定期演奏会

令和元年12月22日(日)
16時半開場 17時開演

 

津リージョンプラザお城ホール
→会場アクセス

 

当日500円(前売り400円)

 

お問い合わせ(メール)

 

詳細は後日更新します

 

+o。o。o+゚☆゚+o。o。o+

 

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Author:邦楽部*広報
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部活の最新のお知らせや活動報告などはここで、和楽器や詳しい活動内容については、webサイトに載せております。
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